「仕事を始めたい」「家族の介護がある」「リフレッシュの時間が欲しい」
子どもを預けたいと考える理由やタイミングは人それぞれいろんな事情があります。
いきなり「預けたい!」と思っても預け先をどこにすればいいのか、どんな施設や子育て支援サービスがあるのか、料金や時間などわからないことだらけで困ってしまいます。
分かりやすく保育施設、サービス別でまとめて紹介します。
目次
どんな時に保育園や子育て支援サービスを利用できる?
お母さんは出産後、お子さんが小さいうちは24時間365日毎日子どもたちと一緒にいます。
そんなお母さんが就労や介護、妊娠・出産などの理由で自宅で子どもたちをみていられない場合、保育施設や子育て支援サービスを利用して子どもたちを預けることができます。
※住んでいる地域により条件が異なりますので、お住いの役所に確認が必要です。
- 子どもの教育のため
- 就労(地域により時間や日数の下限あり)
- 産前、産後
- 病気、ケガでの治療中、心身の障害
- 同居親族等の常時介護
- 災害復旧
- 求職活動
- 就学
- 虐待やDVの可能性がある方
- 育休取得中ですでに保育施設を利用し、継続利用が必要な場合
- ご両親のリフレッシュのため
預ける施設によって預けられる理由や条件も異なってくるので、紹介します!
子どもを日中に見てくれる保育施設
①幼稚園
幼稚園では、公立と私立があります。
どちらを選ぶかによって制服の有り無し、入園料や毎月の利用料に差が出てきます。
3歳から6歳まで預けられる3年保育と、
4歳から6歳まで預けられる2年保育があります。
保育目的としては、子どもの教育を目的としています。
預ける時間も朝9時からお昼の14時頃までのところが多く、通っている園児のお母さんたちは専業主婦の方が多いです。
園によっては働くお母さんのために延長保育をしているところもあります。
朝8時から夕方の17時ごろまでなら追加料金で預かってくれるところもあるようです。
保育目的 | 教育 |
預けられる子どもの年齢 | ・3歳~(3年保育の場合) ・4歳~(2年保育の場合) |
基本保育時間 | 朝9時~14時 |
延長保育 | 施設により延長保育の有無や時間、延長料金は異なる。 |
利用料 | ・公立→世帯の収入による。 ・私立→園による。 |
延長利用料 | 園による。 |
問い合わせ先 | ・公立→役所 ・私立→直接幼稚園 |
その他 | 私立の場合、条件次第で地域から補助金が出る可能性あり。 |
②認可保育園
認可保育園も公立と私立がありますが、基本的には国で管理されています。
そのため、私立では制服があり入園時に購入費用がかかったりしますが、入園後の利用料に関しては基本的に世帯の収入で決まります。
預けられる年齢は産後休暇明けすぐの57日からの園もあれば、生後6カ月からの園もあります。
大体の園では小学校に上がる年齢までの対応となっています。
ニュースにもなっていますが、保育園を利用したいのに保育園に入れない子どもたちが多くなっています。
なので、入園するためには必要書類を揃えて、決められた期間に役所に申請して本当に保育園の利用が必要な状況かを役所側が確認し、認定を受けないと入園にはなりません。
申請したら必ずしも認定を受けられるわけでもありません。
入園できたとしてもご両親のどちらかが仕事を退職し、今後働く気持ちのないかたは退園になります。
認可保育園では入るのも継続するのも何かと大変ですが、国から補助を受けていたり、
保育園のことは役所で管理しているので比較的安心して預けられるメリットがあります。
保育目的 | ・両親の就業 ・病気、ケガの治療等 ・常時介護 ・妊娠、出産 など |
預けられる子どもの年齢 | 生後57日~や生後6カ月~など園により異なる。 |
基本保育時間 | 保護者の勤務時間や状況による。 |
延長保育 | 保護者の勤務時間や状況により可能。 園によって時間の変動あり。 |
利用料 | 世帯の収入による。 |
延長利用料 | 標準時間保育か短時間保育で異なる。 |
問い合わせ先 | 住んでる地域の役所 |
その他 | 入園には役所からの認定が必要。 |
③簡易保育園
簡易保育園は保育園として国から認可を受けていない保育園で、認可外保育園や無認可保育園とも呼ばれています。
保育時間や利用料は園ごとに決められています。
国から簡易保育園への補助がないために、毎月の利用料は認可保育園よりも高くなります。
マンションやビルの一室で保育が行われていることが多く、家庭的な印象です。
備え付けの園庭がないために、近くの公園に行ったりして外遊びを行います。
保育目的 | 預けられる子どもの年齢 | 基本保育時間 | 延長保育 | 利用料 | 延長利用料 | 問い合わせ先 | その他 |
・両親の就業 ・病気、ケガの治療等 ・常時介護 ・妊娠、出産 など | 生後57日~や生後6カ月~など園により異なる。 | 保護者の勤務時間や状況による。 | 保護者の勤務時間や状況により可能。 園によって時間の変動あり。 | 園ごとによる 約10万近くなるところが多い | 園ごとによる | 園に直接連絡する | 園の人数に空きがあり次第の入園が可能 |
④認定こども園
認定こども園とは、教育のための幼稚園×日中の保育を目的とする保育園の両方を掛け合わせた新しい施設です。
まだ数が少ないため、なかなか入ることが難しいともされています。
幼稚園に通わせたい人は幼稚園として利用が可能で、保育園として仕事等で長い時間預けたい人も利用が可能です。
認定こども園の保育士さんは、幼稚園教諭と保育士の両方の資格がある人のみの在籍になるため、保育の面では安心なのでとても人気になっています。
幼稚園 | 保育園 | |
保育目的 | 教育 | ・両親の就業 ・病気、ケガの治療等 ・常時介護 ・妊娠、出産 など |
預けられる子どもの年齢 | ・3歳~(3年保育の場合) ・4歳~(2年保育の場合) |
生後57日~ 生後6カ月~ など園により異なる。 |
基本保育時間 | 朝9時~14時 | 保護者の勤務時間や状況による |
延長保育 | 施設により延長保育の有無や時間、延長料金は異なる。 | 保護者の勤務時間や状況により可能。 園によって時間の変動あり。 |
利用料 | 世帯収入による | 世帯収入による |
延長利用料 | 園ごとによる | 標準時間保育か短時間保育で異なる。 |
問い合わせ先 | 住んでる地域の役所 | 住んでる地域の役所 |
その他 | 入園には役所からの認定が必要。 |
⑤小規模保育園
小規模保育園では0歳~2歳までの子どもたちを預かってくれる施設です。
保育料は認可保育園と同じで世帯収入により異なります。
申請方法も認可保育園と一緒で希望の園を見つけて役所に申請し、認定を受けなければなりません。
料金も認可外と比べて安いので、年齢が低く、認可保育園にも預け先がない方はとりあえず小規模保育園に預けて、
大きくなるまでに2歳以降も預けられる認可保育園に申請をする方もいます。
保育目的 | ・両親の就業 ・病気、ケガの治療等 ・常時介護 ・妊娠、出産 など |
預けられる子どもの年齢 | 生後57日~や生後6カ月~など園により異なる。 |
基本保育時間 | 保護者の勤務時間や状況による。 |
延長保育 | 保護者の勤務時間や状況により可能。 園によって時間の変動あり。 |
利用料 | 世帯の収入による。 |
延長利用料 | 園ごとによる |
問い合わせ先 | 住んでる地域の役所 |
その他 | 認可保育園と同様で、役所に申請し認定を受ける必要あり |
必要に応じて利用できる子育て支援サービス
保育園や幼稚園とは違い、地域で独自にやっている子育て支援サポートもあります。
1日だけ預けたい場合や相談相手がほしい場合など必要に応じて利用が可能です。
子育て支援サービスは地域によって異なると思いますが、私が知っているサービスをご紹介します。
①会員制の子育てサポート
「子どもが熱が出て保育園に行けないし、病院にも連れていきたいけど仕事が休めない」
「保育園のお迎えの時間にどうしても仕事が終わらず迎えに行けそうにない」
などのときに預かってくれる人に連絡をして、OKだったら利用が可能です。
役所を挟んでの契約になるので、利用の前には”預ける人”も”預かる人”も役所での登録や面談が必要になります。
相手を知らないまま預けるのはお互いに怖いですし、子どもたちが懐かなかったら…ということがないように、契約前に双方での直接の面談も必ずあります。
実際に子どもたちに接してみて子どもたちが大丈夫かどうか、どんな人かを見極めてからの契約になるので安心して利用が可能です。
②病後児保育
病後児保育とは、病気をして完治までとはいかず保育園に預けられないが、回復期の子どもをどうしても預けなければならない場合に利用が可能です。
医療機関に併設されていたり、看護師が在籍している保育園でも病後児専用の保育施設があります。
ですが、病後児保育室の数は少なく予約制のところも多いため、なかなか預けられないのが現状です。
利用料金や保育時間など施設により異なるので直接施設に電話で問い合わせをします。
利用料金の他に、診療料や薬代が別途かかることもあるので利用する際はしっかり確認しておきましょう。
③地域子育て支援センター
地域ごとの役所が行っています。
子育てでの不安や心配、悩みなどを電話や直接足を運ぶことで相談ができるサービスです。
誰にも相談できない方や、一人で不安を抱えている方に客観的な意見で優しく答えてくれます。
電話だと匿名で話ができるので、相談がしやすいかと思います。
私も誰にも話せずいっぱいいっぱいの時に話をちゃんと聞いてもらえて、一緒に考えてくれて凄く気持ちが楽になったことがあります。
周りのお母さんもよく利用しているみたいなので、あまり深く考えず、相談してみるのもいいかもしれません。
④地域の親同士の交流会
役所が主体になり、開催していることがあります。
同じくらいの年齢のお子さんを育てているお母さんたちが集まり情報交換や相談をしたり、同じくらいの子どもたち同士で遊んだり、楽しみながらお母さんたちの情報共有ができるようになっています。
お話だけとかではなく「ヨガをしながら…」「ベビーマッサージをしながら…」という地域もあるそうです。
⑤一時保育
一時保育では、突発的に子どもを預かってほしい場合に利用が可能です。
利用する理由は様々で、週1日や2日の就労で保育園に申請できないけど働いている方や、少し子どもと離れてリフレッシュしたい方、病院に行きたいけど子どもを連れて行くのが困難な方などがいます。
利用方法は一時保育をしている園に直接連絡し、預けたい日の空きの確認をしてから予約をします。
利用料金も園により異なるので直接問い合わせます。
一時保育も通常の保育園同様、子どもが集団生活ができないといけないため、事前に慣らし保育(1週間ほど)がある場合がほとんどです。
⑥休日保育
休日保育は、通常の保育園がお休みの日曜日・祝日にどうしても仕事が入ってしまった方が預けられるサービスです。
利用方法は一時保育をしている園に直接連絡し、預けたい日の空きの確認をして予約をします。
利用料金も園により異なるので直接問い合わせます。
また、数はとても少ないですが夜勤でのお仕事がある方のために夜間保育を受けられる施設もあります。
安心して子どもを預けるために
預けることを決めたのに今までずっと一緒にいた子どもたちをいきなり自分の目の届かないところに長い時間預けるのはとても不安です。
保育園で虐待されたらどうしよう。大けがしたらどうしよう。友達を傷つけたらどうしよう。
など、預けてからも悩みは尽きません。
子どもたちが楽しんで過ごせる場所を、預けているご両親が安心して預けられる場所を親であるお母さんお父さんで焦らずしっかりと見極めて決めることが大切です。
どう選んだらいいのか分からない方のために保育園の選び方をまとめた記事があるので、そちらも一緒に読んでみてください。
⇒⇒ 保育園にも違いがある?自分達の教育方針に合う保育園の選び方10選!
さいごに
今回は預けられる保育施設、子育て支援サービスの種類をご紹介しました。
待機児童問題はまだまだ落ち着く気配がありません。
施設が足りないのも、保育士さんが足りないのも現状です。
待機児童を減らすのには、一人一人がどの程度での保育を必要としているかを生活に合わせて見極めることも大事だと思います。
この記事で一人一人に合った良いサービスが受けられるようになればと思います。
もし認可への入園を希望されている方がいたら、私が子供二人を認可保育園に入れるまでにやったこと6つを紹介している記事がありますので、そちらも読んでみてください。